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使い方・楽しみ方

コンサート1

いつも遠くから音だけを聞くだけで満足ですか?

コンサート・ライブ

 お目当てのミュージシャンや歌手のコンサートに双眼鏡を持参するのは、若い人たちだけでなくシニアの方々にも広がっています。会場の広さにもよりますが、双眼鏡があれば、後方のチケットしか取れなかった場合でも、前列にいるような感動が味わえます。
 ミュージシャンのしたたる汗や顔の表情、演奏の切れ目でドリンクを飲むしぐさ、タオルで顔や髪の毛を拭く手つき、シューズの色や形など、今まで見ることが出来なかった特別のシーンが楽しめます。
 ただ、歌声そっちのけで双眼鏡を覗きっぱなしというのはそれほどいい方法ではありません。ここぞという時に使うべきで、慣れない方の覗きっぱなしは軽い船酔いに似た症状になることもあるようです。
 大事なことは、いきなり本番で使う方が多いようですが、事前にお店の方にどんな双眼鏡がいいかじっくり相談し、ピント合わせや使い方にも十分慣れてから当日を迎えるのがよいでしょう。

観劇・展覧会2

演劇・お芝居や美術展、博物館にも双眼鏡。

美術館

 演劇・お芝居はもちろん、ロープが張られ近づくことが出来ない有名画家の展覧会、そして博覧会、展示会等でも双眼鏡は活躍します。
 迫真の演技を続ける演者のしぐさや表情、流れるような手指の動き、頬を伝う涙までもとらえることが出来る双眼鏡は感動を更に倍加してくれます。さりげなく置かれた小道具の凝った造りを見るのも双眼鏡ならではの楽しみ方のひとつですね。
 美術館でも双眼鏡は役に立ってくれます。近づけない名画の微細なタッチに驚き、サインにこめられた完成した瞬間の作家の思いに浸るのも一興です。
 ここで注意しなければならないのは、美術館などでは、比較的近くに寄ってもピントが合う双眼鏡を持って行くこと。倍率は5倍から8倍程度で十分ですが、遠く離れないとピントが合わない機種もありますからご注意下さい。

観光旅行3

車や電車、バスでの観光旅行にも双眼鏡は欠かせません。

名所・名跡

 観光旅行に双眼鏡が一台あれば、楽しさもまた格別です。
 旅の途中で名山を見る、青空にたなびく雲の形に見とれる、着いた先での名所、旧跡の細部や仏像、絵馬などをじっくり眺める、山里深くの温泉宿で満天の星空を楽しむなど、使い方はとどまることを知りません。同行者にも渡し感動をシェアするのもまた楽しいものです。
 朝早く宿を出て散歩に出かけ、朝日の中で煌めく湖や野鳥を見るのも双眼鏡なればこその楽しみ方のひとつです。
 倍率は5倍以上あれば十分ですし、出来れば雨に備えて防滴機能を持ったすべりにくいラバータイプの双眼鏡がお奨めです。

コラム1

過ぎたるは及ばず。

コンサートにて

 ある方のブログにこんな文章がありました。
 武道館のコンサートに出かけたら、隣の若い女性が、大型船のデッキで前方を監視するような特大の双眼鏡でステージをじーっと見ていたそうです。自分は1,000円程度のオペラグラスで、まったく役に立たなかったので、翌年、満を持して大枚を用意し、まったく同じ製品を途中の大型専門店で購入し、意気揚々と出かけたら、倍率が高すぎてお目当てのミュージシャンがすぐ視界から外れてしまうし、重すぎて手が疲れてどうにもこうにもだったそうです。
 初心者は倍率が高ければよいと思いがちですが、倍率が高すぎると手ブレも起きますし、必ず専門店で相談してください。

コラム2

きらびやかな衣装の細部。

着物

 歌舞伎を見に行った方がこんなことをおっしゃっていました。
 初めて双眼鏡持参で行ったのですが、あの衣装の素晴らしさには改めて感激したそうです。鮮やかな赤やブルーの生地に見事な金糸銀糸の縫い取り、筋を追うだけで手一杯だった歌舞伎にこんな楽しみ方もあったのかと興奮しながら話してくれました。
 もちろん衣装だけではなく、名女形の足さばきや、女性よりも女性らしい流れるような手指の動き、主役の隈取りの一部始終まで、じっくり堪能し双眼鏡の素晴らしさを再認識したということです。
歌舞伎衣装/絵本太功記 初菊
赤地、桜、藤、網目模様
6代目中村歌右衛門着用
写真提供:財団法人セイコきもの文化財団
http://www.suzunoya.com/museum/

コラム3

例えば、日光東照宮で。
ご存じでしたか?

日光東照宮 陽明門

 世界遺産として名高い日光東照宮。
 現在の姿は三代将軍家光が今から約370余年前、徳川幕府の威信をかけ、現在の貨幣価値で約160億円、454万人を動員してわずか1年5ヶ月で作り上げたものと言われています。
 社殿、建造物の数は陽明門など全55棟。回廊の長押や門には数々の息をのむ彫刻が驚くほどの数で施されています。
 特に日本を代表する名門「陽明門(高さ11m)」には約500以上の彫刻が施され、一日中見ていても飽きないことから、「日暮しの門」とも呼ばれています。
 さあ今度日光東照宮を訪れる時には必ず双眼鏡持参で。
日光東照宮陽明門
写真提供:日光東照宮 http://www.toshogu.jp/